同窓会活動

【追悼】31期 武藤徹一郎氏 (武藏医歯薬の会 会長)

追悼 31期武藤徹一郎先生 武蔵医歯薬の会会長 医歯薬委員会(現医療保健委員会)初代委員長

武藤徹一郎先生追悼文

 2024年2月16日、武藤徹一郎先生(31期)の訃報が飛び込んで参りました。武蔵高等学校同窓会において、医歯薬委員会(現医療保健委員会)の初代委員長であり、その後も医歯薬同窓のネットワークを構築する目的で開催した「医歯薬の会」の会長として、常に私たちを指導していただきました。
 武藤徹一郎先生は東京大学医学部卒業後、消化器外科の道を選ばれ、同大学医学部第一外科教授、東京大学附属病院長等を歴任された後、癌研究会附属病院副院長に就任され、その後院長を務められました。
 病院長就任当時の癌研究会附属病院は大塚にあり、施設も老朽化していました。それを武藤先生の英断で、2005年、病院・研究所ともに臨海副都心「有明の丘」へ全面移転し、近代的病院として、日本全国から患者さんを受け入れる病院に生まれ変わらせました。
 このように発想はいつも自由で、あまり物事にとらわれない方でした。第2回の医歯薬の会にお呼びした國頭英夫先生は武蔵出身ではなかったのですが、医療費の面から国民皆保険の持続性に警鐘を鳴らしていた先生で、こうした先生の話を聞きたい、というあたりは、本当に柔軟な頭の持ち主でした。
 お会いするといつも飄々としていて、自然体でした。委員会の後は、いつも学士会館で、そのまま食事会となり、楽しい話を沢山聞かせていただきました。まさに落雅美前同窓会長(41期)いうところの「大殿」で、いるだけで場が締まったものです。
 昨年の第5回医歯薬の会(2023年12月6日開催)には、是非ともご出席いただきたいと心から願って、しつこく携帯に電話致しましたが、一度だけお電話に出られて、「うーん。それが無理なんだな」とまるで他人事のように淡々と仰っておられたのが、最後の会話となってしまいました。
 医療保健委員会前委員長の東光邦先生(45期)が2023年12月17日に武藤先生と会食をされ、お元気そうな写真をお送りいただいていたので、こんなに早くご逝去されたことは、誠に残念でなりません。
 医学界の権威でありながら、常に柔軟な発想をお持ちだった、誠に武蔵生らしい先生でした。武藤先生にご指導いただいたことを引き継いで、医療保健委員会をさらに発展させていく覚悟でございます。どうか安らかにお眠りください。

合掌
医療保健委員会 渡辺賢治(52期)

【写真】2018年1月29日 学士会館における医歯薬の会準備会の後で(前列中央が武藤徹一郎先生)

武藤徹一郎先生 お写真

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